「前世療法」の発展

アメリカでの「前世療法」の発展

1956年にアメリカでベストセラーになった『ブライディ・マーフィをさがして』という本があります。

これは記録に基づいたお話で、催眠研究家のM・バーンステインがコロラド州に住む女性に催眠を施したところ、彼女は前世にアイルランドのブライディ・マーフィという女性であったことが分かり、実際に確かめることができたのです。

以後、生まれ変わりの思想を持たない、キリスト教国のアメリカでも輪廻が信じられるようになり始め、『前世療法』のワイス博士の著作により、ニューエイジ的思想を持つ、主に中流階級以上のセラピーを受ける習慣のある人達に広まりました。


私達が「今」と感じている時間の他にも別に時間は存在しており、別の時間には対応する別の世界が存在しています。別の時間には別の人生があって、現在は現在を生きている「私」に対応する時間です。
意識の世界にたくさんの個性の側面を持っていて、それぞれが互いに影響をしあい、ダイヤモンドのように、一面一面磨かれていれば魂は光輝くことができるのです。どこかが傷をついていると、光は鈍くなります。
肉眼で見たり感じたりすることは出来ないけれど、意識の上でつながっており、他の時間を生きている別の自分が存在していると言われています。
私達が通常「記憶」と呼ぶものは、それらの別の時間に対して働きかけ、そこからデータを引き出す一つの手段です。記憶は脳ではなく、意識の中にあるとされます。
トラブルを抱える人の不安や混乱を解消するためや精神世界の探求の為に、過去に意識を退行させ、多くの気づきを得るのが「前世療法」です。

参考文献
「ヒプノセラピー」米国ヒプノセラピー協会会長 A・M・クラズナー 出版社ヴォイス
「前世療法」ブライアン・L・ワイス博士著 PHP研究所